「慢性肥厚性鼻炎」
慢性肥厚性鼻炎とは?|慢性肥厚性鼻炎の原因|慢性肥厚性鼻炎の症状|慢性肥厚性鼻炎の治療方法|慢性肥厚性鼻炎の治療方法は手術が効果的?|
慢性肥厚性鼻炎とは?
慢性肥厚性鼻炎とは慢性鼻炎の一種で、鼻腔内の下鼻甲介の鼻の粘膜が増殖、肥大することで鼻の粘膜が厚くなることで鼻づまりの症状が起こる鼻の疾患です。
主な原因としては、急性鼻炎やアレルギー性鼻炎の症状が長引いたり、繰り返したりすることで発症することがあります。また、「点鼻薬の過度の使用」により自律神経がにぶることが原因として多くなっています。
主な症状としては、鼻づまりと後鼻漏の症状があらわれます。
後鼻漏とは、鼻水が喉に流れ落ちることで咳や痰などの症状が起こります。
鼻づまりは慢性単純性鼻炎は「片方ずつ」左右交代で起こりやすいのが特徴ですが、慢性肥厚性鼻炎の場合は「両側」の鼻が鼻づまりを起こすのが特徴です。
治療方法
慢性肥厚性鼻炎の治療は、薬での改善があまり期待できないケースが多いため、手術での治療が主流になっています。
通常はレーザー手術、重症の場合は下鼻甲介骨切除術、下鼻甲介粘膜切除術
などの手術が行われることが多くなっています。
レーザー手術で鼻の粘膜を焼却することで、アレルギー反応を起こさないように鈍くさせます。約8~9割の方が症状の改善を実感していて、平均で2年程度持続します。
レーザー手術は麻酔薬を鼻の粘膜に塗布することで傷みはほとんどありません。時間も10分前後の短時間で行える場合がほとんどで、費用も保険適用のため3割負担で済みます。
下鼻甲介骨切除術はとびでている骨をけずる手術で、下鼻甲介粘膜切除術は厚くなった粘膜を切除する手術です。頑固な鼻づまりに効果が期待できます。
最近では日帰りで手術を行うことが多くなってきていて、安全性も高く、保険が適用されるようですので費用の心配もそこまで必要ありません。
慢性肥厚性鼻炎の治療方法は手術が効果的?
慢性肥厚性鼻炎の主な治療方法は手術によって行われます。
⇒ 【慢性肥厚性鼻炎の原因】
⇒ 【慢性肥厚性鼻炎の症状】
まずは、鼻づまりの症状がひどい場合は医師に相談して手術が必要であるか確認するようにしましょう。
鼻づまりが強く、薬での治療にはあまり効果が期待できないことが多いため、手術での治療が効果的な治療方法となっています。
慢性肥厚性鼻炎の主な手術方法を挙げてみます。
通常では、「レーザー治療」
重症の場合は、「下鼻甲介骨切除術」、「下鼻甲介粘膜切除術」
のケースが多くなっています。
レーザー治療
レーザー手術で鼻の粘膜を焼却します。アレルギー反応を起こす粘膜を焼却することでアレルギー反応を起こさないように鈍くさせます。
薬での治療に効果が見られない強い鼻づまりの症状に特に効果的です。
効果としては、約8~9割の方が症状の改善を実感していて、平均で2年程度持続します。
効果が無い場合は様子を見ながら2、3回繰り返して行います。
レーザー手術は麻酔薬を鼻の粘膜に塗布することで傷みはほとんどありません。時間も10分前後の短時間で行える場合がほとんどです。
費用に関しても保険が適用されますので比較的安い費用で受けることが可能になっています。
術後の副作用や後遺症としては、一次的に鼻づまりが強くなったり、鼻水が出たりする場合があります。
痛みを伴うこともありますので医師に相談し痛みどめなどを処方してもらいましょう。
下鼻甲介骨切除術、下鼻甲介粘膜切除術
下鼻甲介骨切除術は骨格が鼻づまりに悪影響を及ぼしている場合に、とびでている骨をけずる手術です。
下鼻甲介粘膜切除術は厚くなった粘膜を切除することで鼻づまりの症状に非常に効果が期待できる手術です。
どちらもガンコな強い鼻づまりに効果が期待できる手術方法です。
従来は入院が必要なケースもありましたが、最近では日帰りでの手術を行うことが多くなってきています。
安全性も高く、保険が適用されるようですので費用についても比較的安くなっています。
術後の副作用や後遺症としては、一次的に鼻づまりが強くなったり、鼻水が出たりする場合があります。
クチコミでは出血などの影響でガーゼを鼻の穴に術後数日間つめることがあり、息苦しかったという声もありました。それでも1~2週間後には症状が改善されたという声が数多く見られました。
慢性肥厚性鼻炎の原因とは?
慢性肥厚性鼻炎の原因
慢性肥厚性鼻炎の原因はいくつか要因が考えられます。
主な原因を挙げてみます。
・アレルギー性鼻炎や急性鼻炎の症状が慢性化してしまうこと。
・点鼻薬の過度の使用で自律神経をにぶらせてしまったため。
では、このふたつの原因について解説していきます。
症状の慢性化
アレルギー性鼻炎やウイルス性鼻炎などの急性鼻炎を放置したり、間違った治療を行うことで症状が慢性化してしまい、鼻の粘膜が長期に渡り炎症することで増殖、肥大して厚くなってしまうことが原因として考えられます。
肥大して厚くなってしまえば当然、鼻の通りが悪くなり鼻がつまりやすくなってしまいます。
ウイルス性鼻炎などの急性鼻炎は症状が慢性化して慢性鼻炎に悪化してしまわないうちに治療しましょう。
アレルギー性鼻炎に関しては完治はむずしいですが、体質改善を心がけたり予防をすることが大切です。
点鼻薬の過度の使用
もう一つは点鼻薬の過度の使用が原因によるものです。
点鼻薬は自律神経に働きかけることで、鼻粘膜に通っている血管を細くすることで炎症を抑える効果があります。
しかし、持続性が弱いので、頻繁に使い過ぎてしまうと、点鼻薬には血管収縮剤が入っているため、自律神経が徐々に狂い始めてしまいます。
点鼻薬の効果も徐々に弱くなり、間隔も短くなり余計に使い過ぎて症状が悪化するという負のスパイラルに陥ってしまいます。
そして、鼻粘膜の腫れが慢性化してしまうことで慢性肥厚性鼻炎に悪化してしまう原因となります。
ここまで悪化してしまった場合は点鼻薬の使用をやめましょう。医師に相談して手術などの治療方法を選択しましょう。
これから点鼻薬を使用するという人も適度な回数で短期での使用にとどめておきましょう。
慢性肥厚性鼻炎の症状とは?
慢性鼻炎の一種に慢性肥厚性鼻炎という鼻の疾患があります。
慢性肥厚性鼻炎は、鼻腔内の下鼻甲介の鼻の粘膜が増殖・肥大して厚くなることで症状が起こる鼻の疾患です。
主な症状としてはとにかく鼻づまりの症状がひどく、両側の鼻がつまりやすいのが特徴です。
(軽度の症状の場合は片方ずつつまることが多い)
一日中ずっと鼻がつまっているなんてことが多く、特に夜に症状が強くあらわれる傾向があります。
鼻がつまることで息苦しかったり、臭覚が鈍り臭いを感じとれなくなります。
点鼻薬などを使用しても効果が期待できません。
鼻水は粘り気のあるドロっとした状態で、後鼻漏の症状がおこることも考えられます。
慢性肥厚性鼻炎の影響で起こりうる問題
鼻づまりがひどくなることが影響して、鼻呼吸が出来ず口で呼吸をしがちになってしまいます。
口呼吸がクセになってしまうことが原因でいびきをかいてしまうようになることも考えられます。
そのまま症状を放置していると、いびきが慢性化してしまうと無呼吸症候群を伴ういびきに悪化してしまう恐れがあります。
本来は口は主に呼吸するための器官ではないので、鼻の鼻毛の様な異物の侵入を防ぐ働きがなく無防備な状態のため風邪を引きやすくなったり、様々な病気にかかるリスクを増やしてしまいます。
慢性肥厚性鼻炎は放っておいても自然治癒することはまずありません。
医師に相談して、手術などの治療方法を選択しましょう。